三部経の概要


 ・経典の構成


経典、お経というものは、以下のように、ほとんど全て同じ流れで構成されています。


   【経典の流れ】

  ①序分(じょぶん)、②正宗分(しょうしゅうぶん)、③流通分(るずうぶん)


 ①【序分】……そのお経が説かれたシチュエーションです。どんな場所で、どんな人がいて、どんな出来事がきっかけでその教えが説かれるに至ったのかを説明している部分です。

 ②【正宗分】…そのお経の中心部分、教えの一番大事な部分です。

 ③【流通分】…お釈迦さまがその教えを弟子たちに伝え、さらに後世に伝えることを表しています。


このようにお経には決まった流れがあります。


 また、「大無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の三つのお経はそれぞれ関係なく独立しているのではなく、お互いに非常に密接に関係し合っています。



 ・「三経」の差別門(しゃべつもん)


 ではどのように関係しているかというと、二通りの関係性があるとされ、一つ目の関係性のことを「差別門」(しゃべつもん)と呼びます。

どういうことかというと、

「大経」 ……純粋な他力のお念佛を説いているもの

「観経」 ……自力でお浄土に往生(生まれる)しようとして行うそれぞれの修行や行いを説くもの(自力の定散諸行

「阿弥陀経」…自力のお念佛を説いているもの

※《自力他力の説明はこちら》

というように、「三経」にはそれぞれ”本当の教え(真実)”と、”本当の教えを受け入れさせる為に必要な嘘(方便)”という違いがあるとされます。この違いを「差別(しゃべつ)」と言っているのです。



 ・「三経」の一致門(いっちもん)


では「三経」のもう一つの関係性とはなんでしょうか。それは「一致門」(いっちもん)と呼ばれる関係性です。

先ほど述べた「差別門」は「三経には、ホント(真実)とウソ(方便)がありますよ。」という見方でした。一方、この「一致門」では「三経ともすべて、他力のお念佛をオススメしているホント(真実)のお経ですよ。」という見方です。さらにこの「一致門」では、三経それぞれの特徴に注目します。


「大無量寿経」…《法の真実》…純粋な他力のお念佛によって、私(生きとし生けるもの)を救うことが説かれている。

「観無量寿経」…《機の真実》…様々な罪を犯しても自覚がなく、自らの力ではどうやっても救われていけない私の本当の姿が説かれている。

「阿弥陀経」……《合説証誠》…その罪を犯した私が、阿弥陀さまのはたらきで救われていくことを、他の様々な仏さまが証明するということが説かれている。


という見方でもって、三経すべてを通し、罪を犯した者でも阿弥陀さまのはたらきによって救われていくことは間違いないことであると示していくのが、この「一致門」ということです。

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